前回の記事の続きです。
レッスンで一通りの基礎錬を教えたら後は自分でやってこいとなり、演技を学んでいくことになります。
基礎錬の後には何をやるのか。
基礎錬から先は養成所によって違う
基礎錬まではどこの養成所もほぼ同じだと思います。
(たまに基礎は自分で勉強しろというスタンスでいきなり演技に入るところもあります。
ですが、いきなりアフレコするところはありません。)
ただ、何か所か養成所に通った僕の経験則からすると、どこの養成所もある程度大枠は同じような気はします。
ところによっては一年丸々基礎のところもあったりしますが。
だいたいのところが朗読やナレーションなど1人で成立する課題を出してくると思います。
台詞だったとしても、ワンシーンの抜粋で1人分の台詞だと思います。
声優も俳優も根本は同じ
役者であるということには変わりありません。
表現方法が違うだけです。
つまり
声優を目指している人も身体を使った演技を勉強します。
いわゆる舞台芝居のレッスンになります。
考えてみれば当たり前のことなんですがね。
身体がどう動くかわかっていなければ声だけで表現することなんてできません。
声だけで全てを表現するというのはかなりの高等技術なんだということをここらへんで実感すると思います。
俳優は声だけでなく身体や目線なども表現に使えます。
が、声優は声だけです。
声だけで全てを表現しなければなりません。
なので初期の段階では身体を使った芝居で体感し、それを声で表すという段階を踏んでいく必要があります。
ここで勘違いしないでほしいのは、声だけですべてを表現するんだから声優は俳優よりすごいということではありません。
俳優は俳優で難しい部分があります。
そもそも表現方法が違うので比べられるものではありません。
最終的には掛け合いのレッスンに
ずっと1人で演技をしていても仕方ありません。
1人課題を終えたら相手をたてて、2人での掛け合いやグループでの掛け合いのレッスンに入ります。
ここが難しい。
相手に掛けるというものがどういうものなのか考えていくことになります。
普段何気なくやっていることが演技になるとできなくなるんですね。
これは他人に話しかける時はどうしてるのか普段から意識していくと感覚がつかめるようになると思います。
いつまでたっても相手に掛けることができない人もいるのでここらで如実に差が現れます。
基礎練の取り組み方次第で上達速度が変わる
応用に入ると基礎練の成熟度で上達速度が変わります。
基礎練では発声や滑舌、息の使い方喋ることに意識を置いて練習していました。
普段喋る時にこれらのことを意識していますか?
していないですよね?
普段何気なく話している時はこれらのことを意識しなくても伝わるのです。
例え言葉が滑っていても意味が分かればそのまま流します。
が、演技ではそれは通用しません。
言葉は明瞭に滑らかに聞こえなければなりません。
声優は特にそうです。
上のことを意識しながら喋ると不自然な喋り方になります。
意識しなくても自然と出るくらいになっていないとダメです。
そうして初めて土俵に立てると思ってください。
基礎が大事だからこそ、一年目でみっちりやる
発声に関する基礎は声優にとって一生付いて回る問題です。
なので、基本的に一年目はみっちり基礎をやることになります。
アフレコができると考えて養成所に来たのならば、残念ながらそれは一年目では叶いません。
一年目は基礎です。
一年目をどう過ごすかであなたの声優人生が決まると言っても過言ではないです。
それほど大事な基礎。
通うなら一年間徹底的にやりましょう!